2021年5月12日水曜日

御法度

 
☆☆☆★★    大島渚   1999年

ビートたけし、浅野忠信、崔洋一ら、
貫禄十分な面々の中に松田龍平、当時
16歳。新選組の隊士たちが絶世の美少
年に惑わされて殺し合いを始めてしま
うこの映画は、おそらく松田抜きには
考えられなかった企画だろう。妖気が
溢れだしていて、この世のものとは思
えない存在感である。声変わりしたて
のような甲高い声がまた悩ましい。
13年あまりの闘病生活を経ての復帰作
だったが、惜しくもこれが大島渚の遺
作となった。しかし堂々たる異色作で
最後を飾ることができたのは、まだよ
かったのかもしれない。

                   4.18(日) シネマヴェーラ




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