2021年5月8日土曜日

飢餓海峡

 
☆☆☆     内田吐夢   1965年

水上勉の小説を映画化した、183分の巨編。
気合いを入れないと再生ボタンを押せない
長さのため、1年ほどHDDでしかるべき時
を待っていた。その間、小林信彦はじめ色
んなひとが傑作だ名作だと褒めるので、い
よいよかと意を決して観た、わけだが…。
うーん、そんなにおもしろいかねー?

昭和22年。青函連絡船の沈没事故と、北海
道岩内の火災が同日に起こる。岩内の火災
は強盗三人組が質屋を襲って火をつけたた
めだが、函館に逃げてきた強盗たちは、連
絡船事故の救助の港が大混乱しているのに
乗じて、本州に渡ることを企てる。その船
上で仲間2人を殺害し、金を独り占めした
三國連太郎は無事に逃げおおせ、手がかり
も少ないため、事件は半分迷宮入りとなる…。

三國をしつこく追う刑事を伴淳三郎が演じ、
これはたしかにとても良い。執念と悲哀が
顔から滲み出ている。左幸子が事件の鍵を
握ることになる娼婦を演じているのだが、
登場がいきなりエキセントリックでかなり
ヤバい女である。そして2番手扱いなのに
なかなか出て来ない高倉健。やっと登場し
ても、さほどめざましい活躍は無い。画像
は取調室の高倉、伴、藤田進、三國という
あまりに濃厚な画づら。
ラストもなんかなー。まあそうだよね、と
いう感じ。衝撃は薄い。

                        4.16(金) BSプレミアム




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