森達也 著 角川文庫
森さんの考える「ドキュメンタリー」に関する文章を集めた一冊。
謙虚なのか見下してるのかときどき分からなくなる独特の語り
口は相変わらずだがけっこう魅力的で、語られている内容にも
おおむね異存はない。
森さんは今でもドキュメンタリーが大好きらしいと知ってすこし安
心した。作る機会さえあれば作りたい、とも書いているが、出し
た企画が「今上天皇を撮りたい」というものだというから、実現へ
の道は遠いみたいである。少し注釈すると「日本国憲法」をテー
マにしたドキュメンタリーの話があって、それなら一条を担当させ
てもらいたい、ついては今上天皇を撮りたい、という流れらしい。
この話はたしか、わたしがある文芸誌でアルバイトしていたときに
収録した森さんと斎藤美奈子さんとの対談でも、もう少し具体的に
話していた。そのときも「あまり実現しそうにないな」と思ったことを
覚えている。
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