作・野田秀樹 演出・野上絹代
去年の4月に観に行くはずだったのだが、直前
に上演中止となっていた。今回も初日が二度
延期されたりしてほとんど開催自体が危ぶま
れたが、ひとまず無事に開幕してなにより。
役者の熱気がむんむんと劇場を満たしており、
最近こまつ座の「円熟の芝居」ばかり見慣れ
ていたせいで、こういうエネルギッシュな
「若い芝居」というのを忘れかけていた。
盗賊団の一味の話で、ひとくちでは説明しに
くいが、猫と絵画が重要な役割を果たす。と
いっても何のことやら分からないが、まあ野
田秀樹の芝居のいつもの「言葉遊び」も勿論
ふんだんにあり、動きも激しい。それをベテ
ランの渡辺いっけいが引き締めていて、おも
しろかった。ダジャレだけ取り出してもおも
しろくないという愚をあえて犯すと、「何か
しそうな思想犯」というのが秀逸だった。
さとうほなみが盗賊団の女団長を演じていて、
ちょっと独特の色気があってよかった。
9.2(木) 東京芸術劇場 シアターイースト
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